”3つの経済ショック” と ”3つのストップ対策”について
毎日コロナウイルス一色で本当に大変な時期をお過ごしと思います。
皆様は、体調など崩されていませんでしょうか?
さて、
コロナ対策および経済対策として、各国の政府・中央銀行は、
新型コロナウイルスがもたらす医療・経済・金融市場の様々な危機に
必要な対策をとり始めています。(新型コロナ対策総動員※1です。)
<新型コロナ対策総動員※1 計画(予定)2020/3/15>
●政府
・米国 : 最大5兆円超で検査や治療体制を強化
・英国 : 4兆円規模の経済対策
・ドイツ : 企業に無制限の信用供与
・イタリア: 最大3兆円で企業支援や医療体制の拡充
・日本 : 4月に緊急経済対策とりまとめ(減税など)
●中央銀行
・FRB : 追加大幅利下げ(ゼロ金利政策導入検討)
・ECB : 約1.4兆円の資産を追加購入
・英中銀: 0.5%緊急利下げ
・日銀 : 社債、CP購入拡大を検討
上記を総動員してコロナショックや経済ショック※2をやわらげ、回復に意欲を見せています。
●そして、今後の金融市場の見通しとしては・・・?
世界各国の政策※1対応はおおむね”満額回答”に近いものがあり
このような政策は一定の期間後のはそれなりの効果を表すと思いますが、
金融市場には、中期的な目線でみる投資家ばかりでなく、
短期目線で動く投資家も多くいます。
そのため、
感染拡大のピークアウトまで、経済・金融市場の変動し続けると考えます。
<3つの経済ショック※2>
経済ショックは下記の3つのショックがあります。
・需要ショック
増税等によって消費や設備投資が減少し経済が低迷すること。
・供給ショック
工場や店舗などの供給能力の毀損によって経済が低迷すること。
・金融ショック
金融機関の破綻等によって経済が低迷すること。
不良債権問題が表面に出てくる
今回のショックは・・・・
新型コロナウイルスの感染拡大によって中国工場の生産能力低下、
供給網や交通網の遮断、小売り店舗やイベントの一部閉鎖などが起こったことから、供給ショック!
そもそも、
中央銀行による利下げは需要ショックに対処する金融政策なので、
FRBが緊急利下げを行ったところで感染拡大を抑制できるわけではない
(利下げをしても供給能力は回復しない)
なので、利下げしてもマーケットが売りで反応しても不思議では無いということです。
<今後警戒すべきは・・・・>
コロナ・ショックが供給ショックだけでなく、
「需要ショックや金融ショック」まで発展するリスクと考える。
新型コロナウイルスの感染拡大を警戒して
個人が消費を抑制するだけでなく、企業も設備投資を控えるようになれば、
コロナショックは「供給ショック⇒需要ショック」に変化してしまいます。
さらに、
中小企業を中心に資金繰りが厳しくなれば不良債権が増加、
金融機関の経営も圧迫される。
そして、
不良債権により資金調達環境が全般的に悪化すれば、
金融ショックに発展する。
最悪のシナリオである3つの経済ショックの同時進行に備えて
各国の政府・中央銀行は、新型コロナ対策総動員※1して
「供給ショック⇒需要ショック」に変化するのを抑えられるように
対応しようとしています。
ただ、今後、株価が反転に向かうためには・・・・・
<3つのストップが必要なのではないしょうか?!?!>
(1)感染拡大ストップ
新型コロナウイルスの感染拡大が止まる、
(2)マネー流出ストップ
金融市場の資金流出が止まる、
通常の状況であれば、株が下がるときは安全資産といわれる
「債券や金」がかわれるのだが、、、、
今は、債券も金も値下がりして、現金化に動いており、
すべての市場から資金が流出している。
(3)負のマインドストップ
景気悪化懸念が止まる、
世界の経済・中央銀行に3つのストップに有効な対策を期待したい!
また、今後も追加の対策がでてくるかどうかに注意深く確認していきたい!
では、
●足元のパニック相場における投資のアドバイスとして!
・「落ちてくるナイフはつかむな!」の投資格言通り
過度なリスクテイクや投げ売りは避け、時間を味方につけた投資をオススメしたいです!
・ “すぐに”パニックが沈静化すると「ここが底値」と決めつけ、
投資可能金額の大半を一括投資するなど、
現時点で過度なリスクをとることは避けたい。
・一方で、足元のパニック相場に翻弄され、保有資産を投げ売りをすることなども避けたい。
●冒頭に書いたように感染対策や経済対策 が続々と・・・・
3つリスクをストップできるように、そして3つの経済ショックを和らげるために
「感染対策や経済対策(新型コロナ対策総動員※1)」が各国から続々と出てきます。
金融市場には、中期的な目線でみる投資家ばかりでなく、
短期目線で動く投資家も多くいますが、
我々は、中長期の視点で、長期分散分散を活用した積立投資(リバランス実施)などを
しっかり検討、実行していきたいところですね。
そして、忘れてならないのは
運用の大原則は、、、中長期でみれば経済は発展していくということです。
そして、皆様の資産運用は、長期分散投資を実行しながら、
その経済そのものに投資しているということを忘れないようにしたいものですね。
以上、参考にして頂ければ幸いです。
今後の対応にどうしたらよいかご不安もあると思いますので、
ご不明な点や確認したい点があれば、いつでも気軽にご連絡くださいね。
エフピーエイト
春田孝二